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オスプレイ 岩国基地に4機飛来 市・県に事前連絡なし

 垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ4機が19日、岩国市の米海兵隊岩国基地に飛来した。うち2機は約1時間、飛行訓練をした。高知県と徳島県で目撃情報があり、和歌山県から四国上空に設定した「オレンジルート」を使ったとみられる。

 米軍は6~8日に岩国基地を拠点に本土で初の低空飛行訓練を行っており、飛来は今回が2回目。防衛省から飛行目的などについて山口県や岩国市に事前連絡はなかった。

 4機は19日午後1時半から2時すぎに2機ずつ岩国基地に到着。午後3時半ごろ、2機が飛び立った後、高知、徳島両県で目撃情報が相次いだ。2機は午後4時半ごろ、岩国基地に戻った。午後1時10分から20分ごろにも高知、愛媛両県で目撃情報があり、配備先の普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)から岩国に向かう間も四国上空を飛んだとみられる。

 防衛省によると、米側の連絡は19日午前にあったが、山口県や岩国市に事前の通報はなかった。飛行目的や日程、ルートも不明で山口県の山本繁太郎知事と岩国市の福田良彦市長はいずれも「遺憾」との談話を出した。岩国市議の一部は21日の本会議に、岩国を拠点とした低空飛行訓練の中止を求める意見書案を提案する構えだ。

(2013年3月20日朝刊掲載)

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