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被爆者の思い私たちが継ぐ 伝承者8期生研修開始

 被爆者の証言を受け継いで語る広島市の「被爆体験伝承者」の養成で、8期生61人の研修が28日、始まった。被爆者の記憶を自らの言葉で伝えるための3年間の研修を経て、2022年度からの活動を目指す。

 原爆資料館東館(中区)であった講義には約40人が参加。元広島原爆被爆者援護事業団理事長の鎌田七男さんの講義では、原爆の放射線によりがんや白血病のリスクが高まることや、被爆者が生涯にわたって抱える精神的な苦痛などについて学んだ。

 8期生は74~19歳の男女61人で、うち7人が東京など県外在住者。宇部市出身で祖父母の空襲体験を聞いて育ったという主婦堀益歩さん(37)=佐伯区=は「被爆者本人から悲しみや平和への思いを聞き、次世代につなぐ助けになれば。覚悟を持って取り組みたい」と話していた。

 本年度は自らの経験を語る「被爆体験証言者」も2人の応募があった。2年間の研修を経て、21年度から活動を始める。

(2019年6月29日朝刊掲載)

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