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朗読劇「父と暮せば」上演 桂月企画、広島で7日

 東京を拠点とする朗読劇のユニット「桂月(けいげつ)企画」は7月7日、井上ひさし作「父と暮せば」のドラマ・リーディング(朗読劇)を、広島市中区の本願寺広島別院共命(ぐみょう)ホールで上演する。2014年から毎年東京で上演してきた名作を、初めて被爆地で披露する。

 ユニットは、俳優の岡崎弥保(みほ)、内山森彦らが同年8月6日の東京での初演後に結成。岡崎は広島や関東各地で被爆証言を聞き、役作りに生かしてきた。「私自身、原爆のことをもっと知りたくて。5年間で深化した舞台を広島の人に見てほしい」と意気込む。

 舞台は被爆3年後の広島。生き残ったことに負い目を感じて恋に向き合えない娘の前に、被爆死した父が幽霊となって現れ励ます。心に傷を抱えながらも、前向きに生きていこうとする人々を描く。岡崎が娘役、内山が父親役を務める。演出と語りは広島市出身の蒔村三枝子。太宰百合がピアノを奏でる。

 午後1時開演。一般2500円(前売り2千円)、高校生以下は千円。桂月企画☎090(7216)2312。(森岡恭子)

(2019年6月29日朝刊掲載)

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