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24年ぶりに新会員 きのこ会 総会でメッセージ披露

 原爆小頭症の患者や家族たちでつくる「きのこ会」が30日、広島市東区で総会を開いた。1995年以来、24年ぶりの新たな会員として横浜市の男性(73)が加わったことを報告し、ビデオメッセージも披露された。

 男性は妹(68)と2人暮らし。きのこ会からの手紙が神奈川県を通じて届き、4月に入会した。2人は手紙で初めてきのこ会の存在を知ったという。男性はビデオで「趣味は刺しゅう」「お肉が好き」と話し、妹と一緒にピースサイン。妹は「いつか広島に伺いたい」と言葉を寄せた。

 総会に出席した広島、廿日市、三次の3市の患者9人を含む約40人に、妹が作った折り鶴が配られた。兄が患者の長岡義夫会長(70)=安佐南区=は「仲間が増えてうれしい。支え合っていきたい」と喜んでいた。

 小頭症患者は母親の胎内で被爆し、多くは生まれつき知的、身体障害がある。きのこ会は65年に結成し、患者は現在16人。今年そろって73歳を迎えた患者は、ケーキのろうそくを吹き消して祝った。(江川裕介)

(2019年7月1日朝刊掲載)

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