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北東アジア 安全保障議論 広島で日韓有識者

 北東アジアの安全保障と北朝鮮の核問題を考える国際会議「広島韓日関係コンファレンス」が広島市中区で開かれた。昨年6月の歴史的な米朝首脳会談から一転、今年2月の再会談が決裂して具体的な進展が見られない中で、日韓の有識者が課題と道筋について話し合った。

 昨年9月の南北首脳会談で文在寅(ムン・ジェイン)大統領に随行した北韓大学院大の崔完圭(チェ・ワンギュ)元総長は、「北朝鮮は一貫して『朝鮮半島の非核化』という言葉を使っている。それは、韓国による米国の『核の傘』の放棄や在韓米軍の撤収も含まれる」と北朝鮮の意図を解説した。

 北東アジアの安全保障について11人が討論。広島市立大広島平和研究所の大芝亮所長は「日米韓がお互いの立場や利害を超えて、今こそ日本を含む北東アジアで非核兵器地帯を設定することが求められる。現実的な外交構想として進めるべきだ」と強調した。

 韓国国際交流財団と世宗研究所の主催。市民や関係者約50人が参加した。(桑島美帆)

(2019年7月1日朝刊掲載)

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