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95ヵ国・EU代表出席へ 広島市 8・6式典の概要発表

 広島市は10日、原爆の日に平和記念公園(中区)で営む平和記念式典の概要を発表した。現時点で過去2番目に多い海外95カ国政府と欧州連合(EU)の代表が出席する予定で、核保有5カ国を含む。松井一実市長が式典で読み上げる平和宣言を巡っては、日本政府に対し核兵器禁止条約の署名・批准を明確に求めるよう被爆者団体などが市に要望しており、宣言の内容も注目される。

 市は157カ国に式典の案内状を送付。核を保有する9カ国では英仏ロとパキスタン、イスラエルの大使たちが出席と回答し、中国とインドは欠席する。米国と北朝鮮からの返事はまだなく、この2カ国を含む9カ国が未回答だ。国連からグテレス事務総長の代理として中満泉・軍縮担当上級代表が出席する。都道府県の遺族代表は過去最高齢の93歳を含む36人で、平均年齢は71・8歳となった。

 式典は午前8時に始まり50分間の予定。原爆資料館の耐震補強工事に伴い、座席は昨年と同規模の7700席となる。広島国際会議場のヒマワリ(600席)とフェニックスホール(1500席)でも式典の中継映像を流す。

 「平和の鐘」を突く遺族代表は西区の面出明子さん(49)、こども代表は安佐北区の可部南小6年正門和虎(あいと)君(12)に決まった。「平和への誓い」を読み上げる、同区の落合小6年金田秋佳さん(11)、安芸区の矢野小6年石橋忠大君(11)とともに市役所で会見。正門君は「とても大切な役。責任感を持ってやり遂げたい」と述べた。(野田華奈子)

(2019年7月11日朝刊掲載)

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