×

ニュース

東京で基町高生「原爆の絵」 コメント添えた21枚

 基町高(広島市中区)の生徒が被爆者の体験を聞いて描いた「原爆の絵」のパネル展が19日、東京・銀座のギャラリー・アートグラフで始まった。25日まで。

 山積みの遺体や炎にのまれる人、亡くなった赤ちゃんを背負う母親など、原爆の悲惨さを伝えるB2判のパネルが21枚並ぶ。作品ごとに、生徒と被爆者のコメントが添えられている。

 原爆資料館の依頼で、基町高の生徒が2007年度から制作している。来場した神奈川県藤沢市の法人職員藤沢宜史さん(50)は「被爆者の思いを伝えようとする若者の姿勢が伝わり、感銘を受けた」と話した。

 生徒の作品とは別に縦1・6メートル、横1メートルの油絵を出展したのは、東京芸術大大学院生富田葵天(そら)さん(24)。基町高を卒業後、再び被爆証言を聞いて描いた。24日は富田さんたちのトークショーがある。

 銀座での展示会は、井伏鱒二の小説「黒い雨」を通じ平和の尊さを伝える事業を展開する神石高原町の市民団体が企画した。500円(小学生以下無料)。(田中美千子)

(2019年7月22日朝刊掲載)

年別アーカイブ