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「韓国人被爆者知って」 市民の会、手記集を再発刊

 韓国の原爆被害者を救援する市民の会(市場淳子会長)が、絶版になっていた韓国人被爆者の手記集「ヒロシマへ…」を32年ぶりに再発刊した。在韓被爆者に関する年表や解説を加え、現在の小中学生がわかりやすい内容にした。

 手記集は広島で被爆し、帰国した李順玉(イ・スノク)さんたち3人の女性(いずれも故人)の文章を収め、1987年に発行された。被爆体験とともに、帰国後も原爆の後遺症や、貧困に苦しんだ半生がつづられている。

 改訂版は、日本の被爆者と同等の医療支援を求めた裁判闘争や支援運動の歴史、韓国人の渡日治療を受け入れた河村病院(当時)=中区=の説明を加えた。

 同会の中谷悦子広島支部長(69)=廿日市市=は「韓国では今も病に苦しむ被爆者がいる。日韓の対立が深まる時代だからこそ、韓国人被爆者のことを知ってほしい」と話している。A5判、193ページ。2千部印刷した。1080円(送料は別途必要)。中谷さん☎090(7994)6246。(桑島美帆)

(2019年7月23日朝刊掲載)

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