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ヒロシマ原爆展 全国一巡へ 鳥取で来月 初開催

 広島市は、原爆資料館(中区)所蔵の被爆資料を展示する「非核平和ヒロシマ原爆展」を8月4~18日、鳥取市で開く。広島、長崎県を除く45都道府県で唯一、実績がなかった鳥取県での開催。1996年に巡回展示を始めて以来24年目で、都道府県単位での全国一巡を達成する。

 鳥取市歴史博物館やまびこ館を会場に、同市と、市などでつくる「非核平和都市宣言推進鳥取市実行委員会」が共催。変形したガラス瓶、焦げた衣類、被爆10年後に亡くなった佐々木禎子さんの折り鶴など18点を展示。写真パネルや被爆者が描いた絵、鳥取市内の児童が作った折り鶴も並べる。10、11日には広島市の被爆者梶本淑子さん(88)が体験を語る。

 これまで展示会場の確保が困難であるなどの理由で広島市からの開催の打診に応えられなかったが、今年は実行委の設立30周年と鳥取市制130年の節目となることから応じた。深沢義彦市長は「非核平和都市として核兵器廃絶の世論を醸成したい」としている。

 原爆資料館の浜岡克宣副館長は「県単位では一巡したが、今後はより多くの人に見てもらえる方法を考えていかなければならない」と話す。本年度は徳島市、千葉県市川市でも開く。(小畑浩)

(2019年7月26日朝刊掲載)

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