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被災地で原爆死没者悼む 安芸区 瀬野川地区 2019年は例年通り

 8月6日の原爆の日を前に、広島市安芸区瀬野川地区の原爆死没者追悼式が26日、追悼碑がある中野第二公園であった。昨年は西日本豪雨で地区が被災し、規模を大幅に縮小して開催。今回、例年通り小中学生たち約100人が参加し、平和への思いを新たにした。

 式では同地区原爆被害者の会の三刀屋信子さん(92)が入市被爆した体験を語った後、地区内にある7小中学校の代表の児童、生徒が「平和への誓い」を発表。瀬野川中3年の野口生吹(いぶき)さん(14)は、土砂撤去のボランティアをした経験を踏まえ「一人一人ができることをしていけば平和な世の中につながる」と語った。

 豪雨後、同公園は土砂の仮置き場になったため、昨年は実行委員会のメンバーたち約15人だけで追悼式を開いた。実行委の山野井恵子さん(68)は「例年通り子どもたちが参加し、ほっとした。幅広い世代に原爆の悲惨さを知ってもらうため今後も続けていく」と話した。(原未緒)

(2019年7月27日朝刊掲載)

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