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ナガサキの記憶刻む 柳井29日から

 長崎市や被爆者たちでつくる長崎平和推進協会が29日から、柳井市柳井の市文化福祉会館で長崎原爆展を開く。会員の被爆者が当時の惨禍を語り、遺品など約50点を展示する。広島、長崎への原爆投下の日を前に山口県で初の開催となる。8月2日まで。無料。

 被爆者が体験談を語るのは7月29日の午前10時と午後1時の2回。会場には原爆投下時刻の午前11時2分に針が止まった腕時計や焼け焦げた服、熱線で溶けた牛乳瓶など長崎原爆資料館の所蔵資料が並ぶ。被爆して表面がでこぼこに変形した瓦には触れることもできる。被爆前後の長崎の街並みの写真パネルも展示する。8月1、2の両日は会員がガイドする。

 同協会と長崎市は原爆投下75年となる来年までに全国で原爆展を開く計画。1994年度から各地で開催している。同会継承課の入浜由佳子課長補佐は「長い時が過ぎ被爆者の生の声を聞ける機会も少なくなっている。核兵器の恐ろしさを再度認識するきっかけにしてほしい」としている。(堀晋也)

(2019年7月27日朝刊掲載)

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