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平和築く対話を 中区で大林監督・東さん対談

 核兵器廃絶の道筋を探る国際平和シンポジウムが27日、広島市中区の広島国際会議場であった。尾道市出身の映画監督大林宣彦さん(81)と同市因島出身の俳優東ちづるさん(59)が対談。核兵器や戦争の悲惨さを知ることや、平和を築く対話の必要性を訴えた。

 戦争と原爆が題材の映画「海辺の映画館―キネマの玉手箱」を製作中の大林さんは「僕の知る戦争を伝える。愚かさや悲惨さを感じ考えて」と強調。「若い人が未来を平和にしてくれるかもしれない。それが戦争体験者の希望」と語った。

 また、11月に中区などである広島国際映画祭で同作の先行上映が決まったことも明かした。

 東さんはピースボート乗船など、自身が関わる平和活動を紹介。「過去の戦争や今も続く紛争など、まずは事実を知ること。その上で自分の頭で考え、アクションを起こすことが大事」と話した。

 広島市、広島平和文化センターなどの主催で約550人が参加。作家で元外務省主任分析官の佐藤優さんの講演や、軍縮の専門家たち4人のパネル討論もあった。(江川裕介)

(2019年7月28日朝刊掲載)

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