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　中区の国泰寺高では前身の旧制広島一中の原爆死没者慰霊祭があった。遺族や在校生たち約４００人が参列。建物疎開の作業現場や校内で犠牲になった生徒と教職員計３６９人を追悼し、平和を祈った。

　２年の西屋優人さん（１７）が在校生を代表し「過去の出来事を風化させることなく後世や世界につなぐことが私たちの使命。先輩方の思いを引き継ぎたい」とあいさつした。参列者は校内の慰霊碑に花を手向け、手を合わせた。

　２年生だった当時、廿日市市の工場に動員され、入市被爆した福間駿吉さん（８７）＝西区＝は慰霊祭で同校の犠牲者を思って詠んだ短歌を披露した。「当時を知る人が少なくなる中、犠牲者への思いを今の若者に伝えていきたい」と話した。（山下美波）

（２０１９年７月２９日朝刊掲載）