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若い世代 夏の誓い 縮景園で原爆犠牲者悼む 小中学生ら遺族と供養式

 広島県などは1日、広島市中区の縮景園の清風館で、同園まで避難して亡くなった原爆犠牲者の慰霊供養式を開いた。遺族や周辺地域の住民、小中学生たち約120人が、黙とうや献花をして悼んだ。

 ともに幟町中3年の河尻あすかさん(14)と藤井楽太郎さん(15)は「平和への誓い」を読み上げた。米中の対立など複雑な国際情勢を踏まえて「平和に向けて私たちの行動が意味を持つ。令和の時代も戦争を風化させてはいけない。次の世代に伝えていくことが使命だ」と力を込めた。

 縮景園では1987年に64体の遺骨が見つかり、翌年から慰霊供養式を毎年開いている。自身も避難者で、姉を亡くした被爆者の武永舜子(きよこ)さん(88)は、遺族で唯一参列。「遺族も少なくなった。体はしんどいが、自分の体験はできるだけ伝えていきたい」と話した。(畑山尚史)

(2019年8月2日朝刊掲載)

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