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向島の捕虜収容所で死亡 米国兵の慰霊板設置へ 

 広島県尾道市の市民団体「尾道赤レンガの会」は戦時中、同市向島町の捕虜収容所で亡くなった米国兵1人の慰霊プレートを建てる。収容所では24人が死亡。英国兵23人の名を刻んだ慰霊プレートは既にあり、その横に4月中旬までに設置する。

 約100平方メートルの空き地に縦1・7メートル、横0・65メートルのステンレス製のプレートを置く。1945年2月に死去した米国人ジョージ・スコットさんの名前や収容所の説明文を記す。周囲にはれんがをあしらう。費用は40万~50万円を見込む。

 英国兵のプレートは2002年3月、市民有志が収容所跡に隣接する建物外壁に取り付けたが、建物の取り壊しに伴い現在地に移設した。南沢満雄会長(71)=同町=は「英米の元捕虜や遺族を招いて交流できる場にしたい」と話している。(鈴木大介)

英国兵の慰霊プレート
 プレートがあった向島紡績は赤れんがの外壁などで知られたが2011年末に閉鎖、12年6月に取り壊された。尾道赤レンガの会は今年1月、跡地にできた商業施設内に空き地の提供を受けプレートを移設した。

(2013年3月28日朝刊掲載)

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