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韓国の中高生 慰霊碑巡り 平和公園 広島の生徒と交流

 日本語を学ぶ韓国の中高生10人が3日、広島市中区の平和記念公園を訪れ、広島女学院中高(中区)の生徒の案内で慰霊碑などを巡った。輸出規制の強化で日韓関係の緊張が続く中でも草の根の交流を大事にしようと、NPO法人の広島国際交流センター(安佐南区)が招いた。

 訪れたのは6月にソウル市であった日本語のスピーチコンテストで入賞した14~18歳の10人。原爆慰霊碑や韓国人原爆犠牲者慰霊碑など9カ所を巡り、女学院の生徒10人が建立の時期や経緯を説明し、ともに黙とうをささげた。峠三吉の詩碑の前では「三吉の痛切な願いに思いをはせよう」と呼び掛け、「にんげんをかえせ」の詩を一緒に朗読した。

 ソウル市の高校3年李東燦(リ・ドンチャン)さん(17)は「74年前の数々の悲惨な出来事に胸が痛んだ」と話した。緊張が続く日韓関係について「政府間の関係が悪くても、市民同士が仲良くすることが大事だと思う」と語った。(樋口浩二)

(2019年8月4日朝刊掲載)

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