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新旧の名曲 鎮魂の調べ 広響「平和の夕べ」

 広島交響楽団の「平和の夕べ」コンサートが5日、広島市中区の広島文化学園HBGホールであった。広響の首席客演指揮者、クリスティアン・アルミンクがタクトを担い、平和への祈りを込めて新旧の名曲を奏でた。

 前半に世界的なチェロ奏者のスティーブン・イッサーリスがソリストとして登場。安芸区出身の現代作曲家、細川俊夫の新作「リートV」の世界初演に挑んだ。人間の歌声を表現するチェロと、オーケストラの音色が溶け合い、深い余韻を残した。次いで、ショスタコービッチのチェロ協奏曲第1番で個性あふれる演奏を披露した。

 後半はマーラーの交響曲第1番「巨人」。若きマーラーの苦悩や希望がにじむ大曲を熱演し、約1200人から喝采を浴びた。中国新聞社などの主催。(西村文)

(2019年8月6日朝刊掲載)

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