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原爆死没の公務員追悼 広島市

 広島市は5日、原爆で亡くなった市職員や市議を悼む市原爆死没公務員追悼式を中区の市役所本庁舎前広場の碑前で開いた。遺族や職員たち211人が参列した。

 黙とう後、松井一実市長は被爆者の平均年齢が82歳を超えたことに触れ「日常生活に支援を必要とする被爆者が増えている。援護施策の充実が図れるよう各機関と連携し、国に強く働き掛けていく」とあいさつ。参列者は碑に献花をした。

 市によると、市職員と市議計455人が原爆で亡くなり、追悼式は1966年から毎年開く。市職員だった母を失い、遺骨も見つかっていない安佐南区の近藤澄江さん(78)は「幼かった私は母の顔さえ覚えていない。母に会いたい。遺骨だけでも出てくれば」と手を合わせた。

(2019年8月6日朝刊掲載)

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