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核廃絶の願い 世界に 原水協・禁 広島大会が閉幕

 日本原水協などと、原水禁国民会議などの二つの原水爆禁止世界大会は6日、広島市中区でそれぞれの集会を開いた。いずれも核兵器廃絶を願う決議文を採択し、広島での世界大会を締めくくった。

 原水協などの世界大会のヒロシマデー集会には約1300人が参加。被爆者団体の代表者たちがステージで「今こそ 核兵器の廃絶を」と書かれた横断幕を掲げ、核のない世界の実現への願いをアピールした。

 その後、広島で被爆した西本多美子さん(78)=金沢市=が登壇。発熱や下痢など被爆直後の急性症状に苦しんだ体験を語り「74年たっても被爆者は苦しみ続けている。核兵器は悪魔の兵器だ」と訴えた。最後に核兵器禁止条約への参加を日本政府に求めようと呼び掛ける決議を採択した。

 原水禁などの世界大会・広島大会のまとめ集会には約520人が集まった。長崎の被爆者でもある実行委員会の川野浩一委員長は「広島と長崎の思いを世界に伝え、全ての核をなくさなければならない」とあいさつした。

 続いて、米国とロシアの中距離核戦力(INF)廃棄条約を失効させた米トランプ政権を非難する特別決議を採択した。二つの世界大会は7日から長崎市に会場を移す。(河野揚)

(2019年8月7日朝刊掲載)

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