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違い 理解し合おう こども代表「誓い」や「鐘」 ヒロシマ8・6

 広島市内の小学6年生3人が平和記念式典に「こども代表」として参加した。立場が違う相手を理解しようとする努力が「自分の周りを平和にする」とのメッセージを「平和への誓い」で発信し、鐘を響かせた。

 誓いは、落合小の金田秋佳さん(11)=安佐北区=と矢野小の石橋忠大君(11)=安芸区=が読み上げた。国や文化、歴史などが違っても「大切な人を思う気持ちは同じ」と強調。相手を「認め合い、許し合うこと」が平和をもたらす原動力になると訴えた。

 「穏やかな川が流れる広島の風景が好き」という金田さん。電車内で被爆した親戚の体験記を以前読み、「美しい自然が壊された。二度と戦争があってはならないと感じた」と、誓いの後に話した。石橋君は、被爆者の祖父(80)にやけどの痕が残っているという。「当時の悲惨さは、今では想像もつかない。でも核兵器を使ってはいけないという思いを継いで、伝えるのは自分の役目」と力を込めた。

 可部南小の正門和虎(あいと)君(12)=安佐北区=は遺族代表の面出明子さん(49)=西区=と、黙とうの1分間、平和の鐘を突いた。「被爆者の苦しみは今も続いている。海外の人や自分と同じ世代、もっと下の世代にも知ってもらいたいと祈りながら鳴らした」と思いを語った。(木原由維、高本友子)

(2019年8月7日朝刊掲載)

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