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碑巡る歴史 追憶の映像 三津田高放送部 7日集いで上映

 広島県呉市の三津田高放送部が、移設された坂町小屋浦の原爆慰霊碑の歴史に関する5分間のドキュメンタリーを作った。7日午前10時から小屋浦ふれあいセンターである、住民たちの集いで上映する。

 制作したのは3年河村風花さん(17)と2年木下朋香さん(16)。胎内被爆者で、地元の「原爆慰霊碑を守る会」の西谷敏樹代表(73)にインタビューするなどして碑の由来を紹介しているほか、西日本豪雨災害で土に埋もれた当時の碑の映像や、碑建立時の写真を収めている。

 河村さんと木下さんは昨夏、西日本豪雨後のJR呉線沿線の被害状況を記録していた際、原爆投下後に広島市から運ばれて亡くなった93人の名前が刻まれた碑の存在を知った。呉市でも多くの人が亡くなった原爆の惨禍を伝えようと、昨年8月下旬から制作を始めた。11月上旬に完成し、県高校放送文化コンクールに出品した。

 7日の集いでは、動画の上映とともに、撮影を終えての思いを、1年生2人を加えた放送部の生徒4人で発表する。河村さんは「作品を見て、石碑に込められた思いを知ってほしい」と話している。(仁科裕成)

(2019年8月7日朝刊掲載)

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