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核兵器なき世界へ共演 広島 保有5大国の音楽家集う

 核兵器保有5大国と被爆地広島の音楽家が共演する「広島平和演奏会」が1日、広島市中区のアステールプラザであった。2010年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に合わせ米ニューヨークでコンサートを開いた音楽家が再び広島に集った。核兵器廃絶を願う調べに約430人が聞き入った。

 米国、ロシア、フランス、英国、中国の音楽家たち32人と、広島の合唱団員たち約130人が参加した。ピアノ、バイオリンの演奏やオペラ独唱などを披露。英国人俳優は原爆詩「生ましめんかな」を英語で朗読した。

 最後は全員で、唱歌「故郷(ふるさと)」を合唱。西区の大学1年竹山佳那さん(18)は「国は違っても音楽には思いを一つにできる力があると思えた」と話した。

 ニューヨークのコンサートは、廿日市市のチェンバロ奏者光井安子さんが5カ国の音楽家に呼び掛けて実現。当時のメンバーから被爆地での再演を願う声が集まり、実行委員会(山本一隆委員長)が主催した。(加納亜弥)

(2013年4月2日朝刊掲載)

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