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平和の願い 舞に乗せ ひろしま盆ダンス1万5000人 

 被爆1年後の夏、廃虚の広島で中国新聞社が開いた盆踊り大会を再現した「ひろしま盆ダンス」が10日、広島市中区の旧市民球場跡地で始まった。72年ぶりに復活した昨年に続く開催で、今年は1日増えて2日間にわたって開かれる。初日は約1万5千人が訪れ、平和への願いと熱気に包まれた。

 中国新聞社や市などでつくる実行委員会の主催。呼び込み太鼓で始まった開会式では、参加者が原爆死没者に黙とう。同社の岡畠鉄也社長は「新たな国際交流について広島からの発信に磨きを掛けたい」。松井一実市長は「過去の良い所を未来へつなぐセレモニーにしたい」とあいさつした。

 来場者は、やぐらの周囲を「広島音頭」で総踊り。復興への思いが込められた広島音頭の考案者が所属していた広島県民踊協会のメンバーたちが来場者をいざない、踊りの輪は幾重にも広がった。海外からの観光客も飛び入り参加し、太鼓や三味線のリズムに合わせて笑顔で踊った。

 会場には広島市と米ホノルル市の姉妹都市提携60年と日本ペルー移民120周年を記念し、歴史や現在の交流の様子を伝えるパネル展示もあった。ステージではフラダンスが披露された。グルメゾーンや、レンタル浴衣の着付けなどの和文化体験のコーナーもにぎわった。

 11日は午後4時から9時半まで。入場無料。(宮野史康)

(2019年8月11日朝刊掲載)

国際色豊か 祈りの輪 ひろしま盆ダンス

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