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上訴取り下げも 原爆症訴訟で官房長官 5月の2判決で判断

■記者 岡田浩平

 河村建夫官房長官は26日、国会内で原爆症認定集団訴訟の原告の被爆者たちと面会した。5月の大阪、東京両高裁判決を受け認定基準を見直すなど条件が整えば、上告や控訴を取り下げて訴訟を一括解決する方針を強調した。

 国は25日に千葉原告の東京高裁判決を上告したが、原告側によると、河村氏は「5月に政治決着する意向は変わらない」と強調。肝機能障害を積極認定の対象に加えるなど原告の求める認定基準の見直しへ東京、大阪の3つの高裁判決を「総合判断する」考えを示した。

 さらに「決着すれば上告も含め取り下げる用意がある」と述べたという。

 日本被団協は、4月から5月の東京高裁判決に向けて各地で集会を開く。田中熙巳(てるみ)事務局長は「一括解決へ最後の総決起をしたい」と話している。

(2009年3月27日朝刊掲載)

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