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放射性物質 給食から検出されず 昨年度 5県教委 小中校検査

 中国地方の5県教委が昨年度に実施した小中学校の給食検査で、放射性物質が検出されなかったことが3日、分かった。福島第1原発の事故を受けて、文部科学省が都道府県教委に検査を委託していた。

 広島県教委は昨年10月~ことし3月、全23市町にある学校の調理場や給食センターなど延べ71施設で検査。各施設で1週間分の給食をまとめて調べたところ、食材への付着が懸念される放射性セシウム134と同137、放射性ヨウ素131はいずれも検出されなかった。

 文科省は昨年4月、都道府県教委に対して各2市町村程度を抽出して検査をするよう通達した。広島県教委は、県内全域で検査した方が不安感を取り除けるとして、全23市町で検査。「給食の安全、安心は確認できた」としている。

 山口県教委は、下関市▽山口市▽萩市▽岩国市▽周南市▽周防大島町―の6市町で検査。給食センターなどで作った3週間分を対象に、セシウム134と同137の濃度を調べた。

 岡山県は、岡山、津山両市で25週間分を検査。島根県は14市町と県立養護学校など4校、鳥取県も7市町と県立養護学校など4校で調べ、いずれも検出されなかった。

 文科省によると3月末時点で、基準値を上回る放射性物質を検出した都道府県教委はないという。本年度は、福島県や宮城県など被災9県教委に限り検査を続ける。(衣川圭)

(2013年4月4日朝刊掲載)

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