×

ニュース

核なき世界へ「広島宣言」 国際フォーラム 若者らプラン示す

 日本を含む32カ国・地域の高校生たち88人が広島に集い、核兵器のない世界の実現を探った「ひろしまジュニア国際フォーラム」が23日、4日間の日程を終えた。参加者は核兵器廃絶と平和の実現への道筋をまとめた「広島宣言」を発表。今後どう行動していくかを示すプランも報告した。

 広島宣言は、広島市中区の広島国際会議場であった報告会で、代表者3人が英語で朗読した。核兵器がなくならないのは「危険性が理解されていない」ことなどが原因と指摘。会員制交流サイト(SNS)などで原爆投下後の惨状を国内外に発信する大切さを唱えた。若者に照準を絞り、被爆後の風景をバーチャルリアリティー(VR)で再現する手法も提案した。

 今年から新たに、広島宣言の考え方に基づく行動プランを発表する機会も設けた。8人が「フォーラムで学んだ被爆の実態をSNSに投稿する」「世界の学校で毎年8月6日に平和への思いを新たにする記念授業をする」などと語った。

 フォーラムは県が2016年から毎年開き、4回目。祇園北高2年の吉本考希さん(16)=安佐北区=は「海外の参加者と話し、広島から被爆の歴史を発信する意義を痛感した。英語力を磨き、一人でも多くの人に伝えたい」と誓った。(樋口浩二)

(2019年8月24日朝刊掲載)

年別アーカイブ