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ローマ法王の半生 たどる 11月広島へ 中区で学習会

 11月に広島を訪問予定のローマ・カトリック教会の法王フランシスコに関する学習会が24日、広島市中区の世界平和記念聖堂であった。フランシスコと同じ修道会イエズス会の神学生で広島学院中・高の常勤講師、森晃太郎さん(32)が法王の生い立ちや信条を解説し、約70人が聞き入った。

 アルゼンチン出身のフランシスコは1973年、イエズス会同国管区長に就任。70年代後半から80年代にかけての軍事独裁政権下で友人たちが弾圧対象になった。森さんはフランシスコが苦悩を深めながら人々を救うため奔走した当時を語り、「フランシスコは政治的対立を超え、隣にいる他者のために生きる姿勢を貫いた」と強調した。

 学習会に参加した浜田厚子さん(66)=中区=は「ローマ法王は、難しい時代を生きてきたからこそ被爆者にも寄り添う姿勢を示しているのだと分かった」と話していた。

 学習会は市民団体「広島映画サークル協議会」が企画。協議会は9月8日、フランシスコの半生を描いた映画「ローマ法王になる日まで」(2015年、イタリア)の上映会を中区の県立美術館地下講堂で開く。(秋吉正哉)

(2019年8月25日朝刊掲載)

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