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山口・秋田で再調査説明 地上イージス巡り防衛省 阿武町長「ゼロベース」要求

 地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」配備計画での一連の調査ミスを受け、防衛省は28日、候補地の山口、秋田両県に再調査について説明した。秋田は代替地を再検討する一方、山口では一部の実測調査にとどまるため、山口県阿武町の花田憲彦町長は「山口もゼロベースで見直すべきだ」と批判した。

 再調査の期間も山口が約2カ月なのに対し、秋田は半年以上を費やす予定。山口では5月の調査報告書で標高データのずれが指摘された陸上自衛隊むつみ演習場(萩市)そばの高台を実測。一方、秋田は陸自新屋演習場(秋田市)の代替地で検討した近隣の国有地を抜本的に調べ直す。

 この日、中国四国防衛局の森田治男局長が萩市と阿武町、山口県庁を訪問。藤道健二市長や花田町長に調査内容を説明した。藤道市長は「信頼回復のため住民に丁寧な説明を」と要請。花田町長は報道陣に「なぜ秋田と同じ調査をしないのか。もう一度考え直してほしい」と訴えた。

 防衛省は同日、秋田県でも再調査の内容を伝えた。(和多正憲)

(2019年8月29日朝刊掲載)

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