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核軍縮議論の意義強調 広島でオスロ国際会議報告会

 ノルウェー政府が3月に首都オスロで開いた「核兵器の非人道性に関する国際会議」の報告会が5日、広島市中区の原爆資料館東館であった。非政府組織(NGO)代表として会議に出席したピースボート(東京)の川崎哲共同代表が意義などを説明した。

 国際会議には127カ国の政府代表が出席。核兵器使用が人体や社会に及ぼす影響の大きさを話し合った。

 報告会にインターネットテレビで参加した川崎共同代表は「核兵器を持たない国々が核軍縮の議論を主導し始めた意義は大きい」と強調。核兵器禁止条約の実現を求める潮流が形作られる中、日本の外務省担当者の発言が消極的だったとして、「被爆国が足を引っ張ることはあってはならない」と訴えた。

 オスロで会議出席者と意見交換した広島平和文化センターのスティーブン・リーパー前理事長は「世界が日本の動きを注目している。市民も声を上げ、政府を動かそう」と呼び掛けた。

 報告会は、オスロで同時期に平和の絵画展を開いた広島の若手芸術家グループ「プロジェクト・ナウ!」が主催。約30人が参加した。(田中美千子)

(2013年4月6日朝刊掲載)

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