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世界の核軍縮 日本が主導を 国に緊急アピール提出 ひろしまラウンドテーブル

 広島県の湯崎英彦知事は3日、外務省に辻清人政務官を訪ね、県が8月下旬に主催した有識者会議「ひろしまラウンドテーブル」で採択した緊急アピールを渡した。米ロの中距離核戦力(INF)廃棄条約が8月2日に失効したことを踏まえ日本が国際社会で核軍縮をリードするよう求めた。

 緊急アピールは、中距離ミサイルの軍備競争が起きれば核兵器を巡る国際情勢の不安定化を招くと指摘。「全ての国が軍備競争の最大限の抑制を行う」べきだと訴えている。

 面会の冒頭、湯崎知事は「核兵器を巡る状況が軍縮と逆を向いている。日本としての役割を果たしていくことが重要だ」と迫った。その後は非公開とされた。終了後に取材に応じた湯崎知事によると、辻政務官は「しっかりと受け止め、河野太郎外相に伝える」と述べたという。

 ひろしまラウンドテーブルは東アジアの核軍縮を議論する会議で広島県が2013年から毎年主催。今年は8月21、22の両日、広島市中区で開き、初めて緊急アピールをまとめた。(河野揚)

(2019年9月4日朝刊掲載)

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