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非核外交スタート 岸田外相がオランダ外相と会談

 岸田文雄外相(広島1区)は8日、軍縮・不拡散イニシアチブ(NPDI)外相会合が開かれるオランダ・ハーグに到着した。会合に先立ち、議長国オランダのティメルマンス外相と同日夜(日本時間9日未明)に会談。核問題への認識を共有した。(ハーグ(オランダ)発 藤村潤平)

 岸田氏は会談で「被爆地広島の出身である私が出席できて大変うれしい」と発言。同会合が来年4月に広島市で開催されることに触れ、「今回良い結果を出し、来年につなげたい」と述べた。

 ティメルマンス氏は、副大臣時代の2009年に長崎市で被爆者の証言を聞いた体験を踏まえて「核兵器が二度と使用されないよう努力したい」と応じた。

 NPDIは日本やオーストラリアなど非核保有国10カ国で構成する。9日の同会合では、15年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向け、核軍縮を進める具体的な6種類の文書を確認。北朝鮮が2月に実施した核実験に対する強い非難などを盛り込んだ共同声明をまとめる。

 また岸田氏は同会合で、若い世代に核兵器の悲惨さを訴えてもらう「ユース非核特使」制度の新設を表明。日本独自の取り組みをアピールし、各国に理解と協力を求める。

(2013年4月9日夕刊掲載)

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