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戦争の記憶伝承 恒久平和を誓う 広島市戦没者追悼式

 広島市戦没者追悼・平和祈念式が、市総合福祉センター(南区)であった。市遺族会(中区)の主催。会員たち約240人が参列し、戦争の記憶の風化を防ぐとともに、恒久平和への決意を新たにした。

 全員で黙とう後、同会の増川計会長(80)=安佐北区=が「戦没者は、妻やわが子と再び会うことを夢見ながら異郷の地で無念の最期を遂げた。教訓を伝え残し、平和活動にまい進することが私たちの使命だ」とあいさつ。続いて、参列者が一人ずつ花を手向けた。

 参列した田平一晄(でんびら・かずてる)さん(78)=安佐南区=はフィリピンで病死した父親=当時(28)=をしのび、「年を取るほど、残された母が農業で苦労して育ててくれたことに感謝の気持ちが募る」と話した。

 式典は8日に営まれた。同会によると、主に太平洋戦争で犠牲になった広島市出身の軍人・軍属は約1万9千人。同会は1952年から毎年式典を開いている。

(2019年9月11日朝刊掲載)

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