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戦没者悼み平和願う 呉海軍墓地合同追悼式

 開庁130年を迎えた旧海軍呉鎮守府ゆかりの戦没者を慰霊する呉海軍墓地合同追悼式が23日、呉市上長迫町の同墓地であった。遺族や市民、海上自衛隊関係者たち約1100人が約13万人の冥福を祈った。

 主催の呉海軍墓地顕彰保存会の神津善三朗代表理事が式辞を述べ、地元の長迫小6年の本園拓臣君(11)、中村紅音(くおん)さん(12)、松島杏奈さん(12)も「『平和より尊い宝はない』と世界中の人々に伝え、思いを広げたい」と誓った。

 空母隼鷹(じゅんよう)の飛行兵曹長だった叔父を亡くし、遺族代表で謝辞を述べた向井開二さん(78)=廿日市市=は「(叔父たちの)記憶が薄れていくのが一番心配。どうすれば平和が続くか一生懸命考えなければ、と心が引き締まる」と話していた。

 墓地は呉鎮守府開庁翌年の1890年に開設され、合同慰霊碑91基、個人墓碑157基、英国水兵碑1基がある。(見田崇志)

(2019年9月24日朝刊掲載)

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