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祖父の被爆体験 国連で訴えた 高校生平和大使 北畑さん尾道市長に報告

 第22代高校生平和大使としてスイス・ジュネーブの国連欧州本部などで核兵器廃絶を訴えた、尾道市因島土生町の県立広島高2年北畑希実さん(17)が17日、尾道市役所を訪れて平谷祐宏市長に活動報告した。

 北畑さんたち県内の3人を含む高校生23人が8月の4日間、スイスに赴いた。国連欧州本部の軍縮部で、核兵器廃絶を求める署名約21万筆の目録を提出した。

 北畑さんは各国大使を前に、原爆で家族を失った祖父が戦後、心中を考えるほど苦しんだという体験を紹介。「核保有国の大使からも考えが変わったと声を掛けられた。被爆体験者を家族に持つ人間として、悲惨さを伝え続けることが大切と実感した」と振り返った。

 核に対する多様な考えにも触れたとし、「相手の意見を理解した上で、自分の考えを伝えていく姿勢を大事にしたい」と力を込めた。平谷市長は「海外に積極的に出て、『核兵器ノー』を訴え続けて」とエールを送った。(田中謙太郎)

(2019年10月18日朝刊掲載)

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