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8・6デモ音量規制を討論 東区で大学教授たち

 平和記念式典の会場周辺のデモで使う拡声器の音量規制について考える討論会が22日、広島市東区民文化センターであった。8月6日に平和記念公園(中区)周辺をデモ行進している「8・6ヒロシマ大行動実行委員会」が主催。市が条例による規制を検討する中、大学教授たち3人が問題点を訴えるなどした。

 約70人が参加。広島市立大の柿木伸之教授(哲学)は「他の表現規制に道を開きかねない。市民の議論によって解決するべき問題だ」と指摘。広島弁護士会の山田延広弁護士は、市の規制の動きを念頭に「憲法が保障する表現の自由に抵触する」と述べた。

 委員会はこの日、条例制定に反対する署名を集めることも決めた。

 今年の式典参列者への市のアンケートでは、回答した1098人の約4割が「関係者に対する要請や話し合いの継続」、約3割は「条例などでの音量規制」を求めた。市はデモ団体に式典中は静かにするよう改めて要請し、受け入れられない場合も想定して条例による規制の検討を続ける考えを示している。(桑田勇樹)

(2019年10月23日朝刊掲載)

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