×

ニュース

岩国市側が棄却求める 基地協定書非開示取り消し訴訟

 岩国市愛宕山地区の運動施設を日米共同で使うため米軍岩国基地と交わした協定書を市が非開示にしたのは違法として、井原勝介前市長(69)が取り消しを求めた訴訟の第1回口頭弁論が30日、山口地裁であった。市側は請求棄却を求めた。

 井原氏は口頭弁論で「非開示の理由が『米軍の反対』の1点のみ。協定を公開することで生じる不都合が具体的に何も説明されていない」と指摘。市は協定書の概要を公表しているが、協定書の本文自体は部分開示すら認めておらず情報公開の原則に反すると訴えた。市側は出廷しなかった。

 訴状によると、井原氏は昨年1月に協定書の情報公開を請求したが非開示となり、不服審査請求も棄却された。市は部分開示できない理由を「協定書は英文で概要版との区分が容易でない」と説明したという。

 井原氏はこの日、報道陣に「市議会にも諮られておらず、協定も英文しかなくおかしい。訴訟を通じて内容を明らかにしたい」と話した。

(2019年10月31日朝刊掲載)

年別アーカイブ