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広島の復興考える 作家・ジャーナリスト弓狩さん招き 若者、継承の重要性議論

 原爆投下後の広島を中心に戦争や災害からの復興について考える催しが3日、広島市中区であった。市の戦後復興の礎となった広島平和記念都市建設法に関する著書のある作家でジャーナリストの弓狩匡純さん(60)を招き、大学生や高校生たち9人が意見を交わした。

 弓狩さんは、東日本大震災で被災した宮城県石巻市を取材する中、復興のヒントを探ろうと広島に注目した。体験を語り継ぐ被爆者の減少や当時の資料の散逸を課題とした上で「今も内戦などで苦しんでいる国にとって、広島の歩みは前向きなメッセージになる」と説いた。

 参加者は「被爆地広島の今後について考える若者の連携を強めたい」「復興について会員制交流サイト(SNS)で世界に向けて発信する必要がある」などと語った。

 催しは広島市立大1年稲葉優花さん(18)=呉市=が企画した。「平和は当たり前ではない。広島が今の姿になった軌跡を伝えていきたい」と受け止めていた。(桑田勇樹)

(2019年11月4日朝刊掲載)

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