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原爆症訴訟の控訴審が結審 広島高裁

 被爆の影響で心筋梗塞などを発症したのに原爆症と認めないのは不当として、被爆者11人が原爆症の認定申請の却下処分の取り消しを国に求めた訴訟の控訴審の口頭弁論が12日、広島高裁であり、結審した。判決期日は未定。

 原告弁護団の佐々木猛也団長が意見陳述し、12人の原告全員を原爆症と認めなかった一審広島地裁判決を「放射性降下物による内部被曝(ひばく)の影響などを正しく評価せず、被爆者の苦しみも理解しない特異な判決」と批判。「全員勝訴の判決を待つ」と訴えた。

 2017年11月の地裁判決は、国が13年末に見直した新たな審査基準などを基に、原告は疾病を起こす線量の被曝をしていないなどとして12人全員の請求を棄却した。12人のうち11人が控訴し裁判を続けている。

(2019年11月13日朝刊掲載)

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