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「海辺の映画館―キネマの玉手箱」を先行上映し幕 広島国際映画祭

 広島国際映画祭は24日、広島市中区のNTTクレドホールで、尾道市出身の大林宣彦監督の「海辺の映画館―キネマの玉手箱」の先行上映や、国際短編映画コンペティションの表彰式などがあり、3日間の日程を終えて閉幕した。

 尾道市などでロケをした「海辺の―」は来春公開予定。現代の若者が映画の世界に入り込んで戦争を体験する物語で、広島の原爆で犠牲になった移動演劇隊「桜隊」が登場する。

 上映後、大きな拍手に迎えられて大林監督が登壇。「広島で死ななければならなかった多くの命を決して忘れない」と作品に込めた思いを語った。同作はことしの「ヒロシマ平和映画賞」に選ばれ、大林監督は「平和な未来をつくる映画の力が認められ誇りに思う」と感謝を述べた。

 6作品が競ったコンぺは、米英合作のリチャード・レイモンド監督「ミリオン・アイズ」がグランプリに輝いた。前身の映画祭から11回目。各国の33作品が上映され、延べ約1万2千人が訪れた。

(2019年11月25日朝刊掲載)

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