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被服支廠で被爆者追悼 1日に集い 建物内での救護体験 朗読も

 広島市内最大級の被爆建物「旧陸軍被服支廠(ししょう)」(南区)で、被爆直後に建物内で救護に当たった人の体験談を聞き、被爆者を追悼する集いが12月1日午前10時半から、現地で開かれる。無料。主催する市民団体が参加者を募っている。

 被爆当時、女子挺身(ていしん)隊員として被服支廠で働いていた佐藤泰子さん(91)=廿日市市=の救護体験を、朗読ボランティアが語る。1913年に建ち、91~105メートルの長さの赤れんが建築が4棟並ぶ建物としての希少性や、保存に向けた課題について学ぶ講演もある。

 被服支廠は爆心地の南東2・7キロに立ち、爆風でゆがんだ鉄扉などをとどめる。近年は修学旅行などで訪れる人も増えている。主催する市民団体「旧被服支廠の保全を願う懇談会」は「『物言わぬ被爆者』の価値を多くの人と共有したい」と参加を呼び掛ける。

 先着100人。事務局の内藤達郎さん☎090(6408)1528。

(2019年11月28日朝刊掲載)

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