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広島経済大生が被爆者らに密着 5日に映像作品上映

 被爆者や被爆3世を密着取材した2本のドキュメンタリー映像作品を、広島経済大(広島市安佐南区)メディアビジネス学科の2、3年生6人が製作した。「あの日」を巡る被爆者の思いや、体験を継承する世代の葛藤を伝える。5日に学内で上映会を開く。

 被爆者の内藤達郎さん(78)、空民子さん(77)を追った作品は、今年の8月6日の平和記念式典に参加した場面から始まる。それぞれ原爆で失った家族との思い出を語り、修学旅行生たちに証言し続けている様子を記録した。

 もう一つは、被爆3世の2人が市中心部のバーで証言を聞く会を開いたり、本川小(中区)の平和資料館でガイドを務めたりする活動を紹介。原爆を経験していない中で、悩みながらも平和の大切さを発信しようとする姿を描写している。

 徳永博充教授(70)のゼミのメンバーで夏ごろから収録を開始。取材や編集を重ね、16分と20分の作品に仕上げた。二井杏里さん(21)=呉市=は「収録を通して私自身も原爆や被爆者と初めて向き合った。作品を見て同世代に関心を持ってもらいたい」と話していた。

 上映会は、同大の明徳館で午後3時半から。一般参加も受け付ける。徳永教授研究室☎082(871)1673。(新山京子)

(2019年12月2日朝刊掲載)

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