×

ニュース

「核なき世界へ 教皇から勇気」 訪問受け広島知事

 広島県の湯崎英彦知事は3日の記者会見で、ローマ教皇フランシスコの広島、長崎訪問について「明確に核兵器の使用、保有や核抑止を否定し、核兵器禁止条約への支持も表明した。被爆者への大変力強いメッセージになった」と述べた。日本政府に教皇の思いを受けて条約の署名・批准をするよう求め、今後も政府への要望を続けるとした。

 広島市中区の平和記念公園での演説で印象に残った発言には「戦争のために原子力を使用することは、犯罪以外の何ものでもない」を挙げた。被爆地で発する言葉には世界中が注目していたとして「核兵器のない平和な世界の実現に向けて取り組む、強い勇気を頂いた」と振り返った。

 今回の訪問で、世界の要人が被爆地を訪れる重要性は再確認された。「来年は被爆75周年を迎え、広島に世界の注目が集まる。今後も核兵器の保有国を含めて、各国のリーダーに訪問を働き掛ける」と誓った。

(2019年12月4日朝刊掲載)

年別アーカイブ