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東京に被爆二世の会 30人総会 体験継承や悩み共有

 東京都在住の被爆2、3世でつくる「東京被爆二世の会」が21日結成され、都内で総会を開いた。被爆体験継承に取り組むほか、互いの悩みを打ち明け合う場にする。東京電力福島第1原発事故を受け、核被害を考える活動も模索していく。

 約30人が参加。呼び掛け人で、父が長崎で被爆したフリーライター吉田みちおさん(54)=練馬区=たちが「2世同士が集まると、同じ思いや悩みを抱える親近感や一体感があった」と結成理由を説明した。総会では、運営委員9人を選出した。

 2世ならではの被爆体験の継承活動を進めるほか、親も含めた健康の悩みなどを話し合う。被爆者でつくる東京都原爆被害者団体協議会(東友会)とも連携する。

 参加者からは「福島の被災者のために何かやっていきたい」「漠然とした不安を抱える自分たちだからこそ応じられる相談もあるのでは」などの声が上がっていた。

 東京都では独自に、被爆2世を対象に無料の健康診断やがん検診を実施し、肝機能障害など11種類の病気に医療費を助成している。健康診断受診票を持つ都内の2世は3月末現在で6674人いる。(藤村潤平)

(2013年4月22日朝刊掲載)

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