×

ニュース

平和の池 説明板破損 広島 ガラス製 10月末設置

 平和記念公園(広島市中区)の原爆慰霊碑そばにある「平和の池」に設置されたガラス製の説明板1枚が割れていることが14日、分かった。広島市は10日に来園者の通報で把握しており、原因を調べている。

 池の底面に設置した説明板は縦60センチ、横90センチ、厚さ1センチ。慰霊碑の碑文などを日本語や英語、中国語など8カ国語で説明する8枚のうち、イタリア語の1枚が破損。端から端まで複数の亀裂が入っていた。

 市平和推進課などによると、10日午後、原爆資料館の総合案内に来館者が連絡した。市は前日夜の防犯カメラの映像を確認したが、不審な人物は写っていなかった。人為的な破損か、ガラスに要因があるか不明なため、警察には届けず発表もしなかったという。ガラスの専門家に調査を依頼し、修理方法を検討している。

 8枚の説明板は11月に平和記念公園を訪れたローマ教皇フランシスコへの歓迎の意も込め、広島西ロータリークラブが創立50周年を記念して10月末に市に贈った。記念事業委員会の新原靖委員長(59)は「設置から1カ月余りの出来事で大変ショック。いたずらなどではないと信じたい」と話している。(久保田剛、木原由維)

(2019年12月16日朝刊掲載)

年別アーカイブ