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上関原発計画海域 海藻の一種 国内初確認 海洋生物環境研

 海洋生物環境研究所(東京都)は30日、中国電力が原発建設を計画する山口県上関町の田ノ浦湾と近海で海藻フシナシミドロ属の一種を国内で初確認したと発表した。同種の個体は欧米などでも確認されており、同研究所は「専門調査がされていないだけで、他海域でも広く生育している可能性が高い」としている。

 中電は専門家でつくる環境監視委員会に報告。同委員会は「工事海域に限定せず広く生育している。現行の環境保全措置を確実に実施すれば影響は少ない」としている。

 同研究所は2011年春に中電と合同で予定地周辺の上関、平生両町の入り江など計18地点を調査。このうち水深約2~16メートルの12地点で見つけたという。

 中電は環境省のレッドデータブックで絶滅危惧Ⅱ類に指定されている同属の一種ウミフシナシミドロが付近の海域に生息しているとの指摘を受け、今回の調査を実施。ウミフシナシミドロは確認されなかった。

(2013年5月1日朝刊掲載)

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