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小笠原軍縮大使が広島訪問

 スイス・ジュネーブの軍縮会議日本政府代表部トップの軍縮大使に就いた小笠原一郎氏(61)が4日、着任あいさつなどで広島市を訪れ、原爆資料館(中区)を見学した。松井一実市長と面会し、今春の核拡散防止条約(NPT)再検討会議について意見を交わした。

 小笠原氏は資料館で、米軍の原爆投下による市街地の壊滅を伝えるCGや、犠牲となった学徒の遺品などを見学。原爆慰霊碑に献花し、被爆証言も聞いた。

 広島市役所では松井市長と面会した。4、5月の再検討会議について「厳しい見方が広がるが、合意形成に向け努力したい。軍縮教育や、被爆の実態を伝えることも大切だ」とし、被爆地の協力に期待した。この日は、広島県の湯崎英彦知事とも県庁で面会した。

 小笠原氏は1983年に外務省入り。軍備管理軍縮課長、駐フランス公使、駐マダガスカル兼コモロ大使などを経て昨年12月、軍縮大使に就いた。(明知隼二)

(2020年2月5日朝刊掲載)

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