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カザフ留学生 惨禍実感 原爆の子の像など見学

■記者 水川恭輔

 山陽女学園高(廿日市市)で今後1年間学ぶカザフスタンからの留学生2人が3日、広島市中区の平和記念公園を巡った。広島の市民団体が、旧ソ連の核実験場があった同国・セミパラチンスクから留学生を受け入れて10年目。8月に現地で平和国際会議を開く計画も進めている。

 リャイリャ・カイルハノワさん(16)とマリカ・ケリムバエワさん(14)。市民団体「ヒロシマ・セミパラチンスク・プロジェクト(ヒロセミ)」の小畠知恵子副代表(56)が原爆ドームや原爆の子の像を案内した。カイルハノワさんは「ドームの姿に心が痛んだ。悲劇を繰り返してはいけない」と話していた。

 今年は、セミパラチンスクが最初の核実験から60年を迎える。2000年に始まった同高への留学は10年目に入り、計14人が日本語や被爆の実相を学んで帰国した。

 留学を仲介してきたヒロセミと、広島の国際交流団体「CANVaS(キャンバス)」は2つの節目を重視。8月に現地で平和国際会議を企画し、両都市の若者に平和構築の道筋などを意見交換してもらう計画を練っている。

(2009年4月4日朝刊掲載)

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