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原爆の子の像建立資料寄贈 禎子さんの同級生

 平和記念公園(広島市中区)の「原爆の子の像」を建てる母体となった「平和をきずく児童、生徒の会」の会則を、像のモデルとなった佐々木禎子さんの同級生、川野登美子さん(70)=中区=が1日、原爆資料館(同)に寄贈した。募金を呼び掛けるビラと、街頭募金の帰りに撮ったとみられる写真も寄贈。資料館は近く、これらを展示する。

 資料館を訪れた川野さんは、禎子さんとの思い出などをつづった自費出版の本「原爆の子の像 六年竹組の仲間たち」と一緒に、会則などを志賀賢治館長に手渡した。志賀館長は「大事な資料。保存処理をした上で館内の禎子コーナーに展示したい」と喜んでいた。

 平和をきずく児童、生徒の会は、白血病のため1955年10月に12歳で亡くなった禎子さんが通っていた幟町小(同)6年竹組の同級生が寄付を呼び掛けたのがきっかけで、広島市内の小中高校の児童会・生徒会が設立。計580万円の募金が寄せられ、像は58年5月5日に除幕された。

 川野さんは「皆さんに資料を見ていただいて、禎ちゃんのことをもっと身近に感じてもらいたい」と話していた。(二井理江)

(2013年5月2日朝刊掲載)

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