×

ニュース

「言論と言葉の自由 守る」 朝日新聞襲撃26年 幹部ら呉で墓参

 朝日新聞阪神支局襲撃事件から26年目を迎えた3日、朝日新聞大阪本社の横井正彦代表(57)たちが銃撃で亡くなった小尻知博記者=当時(29)=の古里の呉市川尻町を訪れ、墓に手を合わせた。

 墓参後、阿部圭介編集局長(56)は「時間がずいぶん経過してしまった。言論への圧力は事件では暴力だったが、いまはネット上など形を変えてやむことはない。言論と言葉の自由を守りたい」と誓った。

 近くの実家では母のみよ子さん(82)、妻裕子さん(53)、娘美樹さん(28)たち親族が法要を営んだ。

 裕子さんは「怒りと疑問は晴れることはなく、犯人に対する憎しみが薄らぐことはありません」。大阪の朝日放送に勤める美樹さんは「あと数カ月で父が亡くなった時と同じ年齢になる。働き始めて丸6年がたち、仕事へのやりがいと責任を感じるいま、これからという時に父は本当に悔しかっただろうなあと心から思います」とのコメントを出した。(広重久美子)

(2013年5月4日朝刊掲載)

年別アーカイブ