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国境超えた活動 表彰 ヒロシマ平和創造基金 県内の1個人3団体

 公益財団法人ヒロシマ平和創造基金(理事長・岡畠鉄也中国新聞社社長)は27日、広島市中区の中国新聞ビルで「国際交流奨励賞」の表彰式を開いた。国境を超えた相互理解と友好、平和創造につながる活動に取り組んできた広島県内の1個人と3団体を表彰した。

 岡畠理事長が一人一人に表彰状と奨励金を手渡した後「分断が広がっている時代こそ、対話と協調、共存を目指す活動が重要。広島でも在留外国人が増えており、ますます皆さまに期待したい」とあいさつした。

 受賞者を代表し「沼田日本語教室」の黒瀬美智子代表(83)=安佐南区=が約25年の活動を振り返り「共に活動してきた仲間のおかげで名誉ある賞をいただき感激している。これからも精進していく」と謝辞を述べた。

 多国籍の地域住民で「インターナショナル・チーム」を結成したケニア出身のムドニ・エリック・ムネネさん(37)=福山市=は「音楽や料理、スポーツのイベントを増やして交流を深めたい」と強調。NPO法人安芸高田市国際交流協会の明木一悦事務局長(62)も「人口減少対策として、外国人に住みよい地域を目指している。魅力の発信も強化したい」と話した。

 1972年から在韓被爆者支援や、日韓交流に取り組む「韓国の原爆被害者を救援する市民の会広島支部」の中谷悦子支部長(70)=廿日市市=は「在韓被爆者問題はまだ解決していない。日韓の状況は難しいが地道に活動を続ける」と力を込めた。(桑島美帆)

(2020年2月28日朝刊掲載)

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